ホリデーシロップのつくりかた【前編】
2020.12.24
-RECIPE from OPEN BOOK-
いつもとは違う年末に向けて、
自分だけのオリジナルシロップで
家族や友達、大切な人との時間に華やぎを。
料理や飲み物に振舞いたい、手軽に作れるホリデーシロップを教わりに、ある場所を訪れた。
「先輩たちと家でまったり過ごそうかと、チキンとか買って。
いろいろ準備することも考えたんですけど、
料理する時間とかもあまりなさそうで・・・
でも、せっかくだから、何かを振舞いたいんですよね。」
そう話すスタッフ肥田野。
なんだかいつもと違う様子のホリデーシーズン。
ディナーやパーティー、といった今まで当たり前だった過ごし方に少し変化が出てきた。
今年だからできることもきっとあるはず。
そう思いながら、ヒントを求めて門をくぐったのは、
新宿ゴールデン街の名店〝OPEN BOOK"。
これが功を奏すことになる。
オーナーの田中さんに相談したところ、
「だったら自分でシロップとか作っておいて、飲み物振舞ってみたら?」という提案が。
「それいいですね!教えてください!(笑顔)」
まさかのそのまま弟子入り志願。
しまった・・・という顔をする田中さん。
即席の師弟関係となった二人。
エプロンをつけ、しっかり手を洗い、カウンターに嬉しそうに入る肥田野だが、はてさて・・・
火を使わないお手製レモンシロップ
普段あまり料理をしないという肥田野の話を聞き、田中さんが考えた今回のテーマは家庭でも簡単にできる
【頑張りすぎないシロップ】。
田中(以下 田)
「色々こだわってつくられたものももちろんおいしいけれど、
肩の力を抜いて作るのも、今の時代に必要なんじゃないかな。」
ということで、
一品目は“火を使わないレモンシロップ”を作ることに。
スライスしたレモン2、3枚
→ザラメ
→スライスレモン2、3枚
→ザラメ・・・これの繰り返し。
おおよそ1:1の分量で、
砂糖が層の最後になるように。
以上。
田「はい、これで完成。」
肥田野(以下 肥)「えっ!」
たしかに。これなら普段台所に立たない人にもおすすめだ。
切って、重ねて、待つだけ。
作って約1時間後には徐々にシロップになるくらい、早くて簡単。
1週間後のクリスマスはもちろん、さらに味が馴染んだ
2週間後のお正月も今から楽しみだ。
ちなみに、
レモンスライスの厚みには個人の個性が表れるとか、表れないとか。
ショウガ(隠し味に使うのは・・・)
さっそくできたレモンシロップに続き、二品目。肥「この瓶なんですか?」
田「隠し味(ニヤリ)」
実は、この名店の味を自宅でも楽しめる「OPEN BOOKレモンサワーシロップ」が売っているのは ご存じだろうか?
なんと今回は、このレモンサワーシロップを隠し味に使ってしまうという田中さん公認のお手製ジンジャーシロップ。
とても贅沢だが、今回のテーマは【頑張りすぎない】。
楽したって良い。
たわしなどで割としっかり目に土を取り、スライスしていく。
この時のコツは、薄めに、表面積が大きくなるようにすること。
しょうがの成分を多めに出すのがポイントなんだとか。
そして、分量は、ショウガ100g弱程度(1個弱)に対し、シロップ約1/3ほど。
今回はごろっとした大き目のショウガ2個:シロップ1本の割合でちょっと甘めに。
(ちなみに、シロップの代用で、200mlの水に150g砂糖でも対応可です)
田「そのまま漬けといてもいいんだけど、今回は火にかけます。」
肥「何火ですか?」
田「まずは弱火でじっくりと、煮立ってきそうになったらさらに火を弱めて・・・」
少し経つと、店内にふわりといい香りがしてきた。
程よく味の交じり合ったシロップと、頑張ってくれたショウガを二つに分ければ
田「完成だよ」
肥「え、もうですか?」
早くも二回目の感嘆。しかも、今回はつまみも付いてきた。
使用したショウガは、そのまま食べれてしまうし、
甘さの中に残るピリッとしたあの特有の辛みがクセになる。
田「火を止めて、シロップにそのまま漬けておけばもっと甘くなるし、デザートとしても全然いけちゃう。」
肥「私、ショウガも好きなんですよ。これついつい食べちゃいますね。」
田「シロップは、ジンで割ったりすれば、ある程度のレベルまでは持っていけるし、お酒苦手な人はお湯で割って
ジンジャーレモネードにするのもおすすめかな。」