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【bonjour records recommend 3】#7

2025.10.01

bonjour recordsによるMUSIC/BOOKレコメンドTOP3

ジャンル、国籍を問わず良いものをセレクトし発信するbonjour recordsより、レコード・CD・BOOKからレコメンド商品を選定。

レコード・CDカテゴリーは新譜・旧譜問わずリイシュー盤まで、BOOKカテゴリーは雑誌、写真集、アートブックなど幅広い品揃えの中からおすすめの一枚/一冊をTOP3形式でご紹介。

MUSIC

👑 No.1
Tom Rowlands/トム・ローランズ
We Are Nothing - All Night
¥4,400(税込)


Chemical Brothers(ケミカル・ブラザーズ)のTom Rowlands(トム・ローランズ)による最新ソロEP。彼によるソロリリースは2013年リリースの『Through Me / Nothing But Pleasure』以来。A面の「We Are Nothing」はカナダのアウトサイダー詩人Bill Bissett(ビル・ビセット)の存在主義的フレーズを軸に、アシッドライン、ソウルの断片、アナログエフェクトが交錯しハウス、サイケデリックな音像がレイヤー。B面の「All Night」は反面、テンポを上げUKレイヴ、アシッドハウスなムードのジャングルチューンで90'sの熱気がムンムンの破裂感と疾走感の爆発トラック。自身におけるクラブミュージックの原点を探訪しつつ現代のエレクトロニックミュージックへ昇華する、A面B面と対照的な2曲が流石の完成度の高さを誇る。

👑 No.2
Al-Veez/アル・ヴィーズ
Gimme The Sun
¥3,300(税込)

イタリア出身、現ニューヨーク・ブルックリンを拠点とするAl-Veez(アル・ヴィーズ)によるデビューEP。彼自身の音楽的ルーツであるディスコ、ブギー、ファンク、ブルース、ブラックミュージックなどを融合し、ニューヨークの街の感傷、哀愁、センチメンタルさを表現。今のダンスミュージックには珍しいほどにギターサウンドに焦点が当てられており、非常に有機的なテクスチャーが漂い、明け方、深夜、ニューヨークに漂うアーバン感を捉えたやわらかなグルーヴ・ビートが彼の地への憧憬を聴者に感じさせる。

👑 No.3
Yugen Blakrok/ユーゲン・ブラックロック
The Illusion of Being
¥9,900(税込)

南アフリカ出身のフィメールラッパーYugen Blakrok(ユーゲン・ブラックロック)による、2019年『Anima Mysterium』以来6年ぶりの新作アルバム。今作は本格的なDIYスタジオ環境、マルセイユに構えた廃屋スタジオで録音されたそうで、Yugen自身、この制作を「身体を張った挑戦」としている。アブストラクト・ヒップホップ、トリップ・ホップ、グランジなどのスピリットを踏襲し、前作のスタイルを打ち破りながらストーリーテラーとしてのアーティストの進化を反映。「Free. Involved. Anti.」と自身でこのアルバムを称し、彼女のダークでインテリジェンス、リリカルでイデオロギーに満ちた静かなる圧力を放っている。

BOOK

👑 No.1
Sofia Coppola/ソフィア・コッポラ
CHANEL HAUTE COUTURE
¥27,500(税込)


Sofia Coppola(ソフィア・コッポラ)による IMPORTANT FLOWERSより刊行。彼女が15歳の夏に経験したCHANELでのインターンの忘れられない経験を元に、オートクチュール・デザインの歴史を、作者の特徴であるコラージュやアッサンブラージュのスタイルを用いながら、「オーダーメイド」で創られたビジュアルで紹介。シャネル作品を纏った写真、ランウェイの記録、アーカイブから抜粋したエフェメラなど450ページに及ぶ大ボリューム。

No.2
Angela Hill/アンジェラ・ヒル
X-GIRL SHOW
¥7,150(税込)


Sonic Youth(ソニック・ユース)のメンバーKim Gordon(キム・ゴードン)とその友人でもありX-LARGEのショップスタッフでもあったDaisy von Furth(デイジー・フォン・ファース)により立ち上げられたX-girl。97年夏にロサンゼルスに第一号店をオープン、そしてニューヨークのソーホーで、ストリートで見つけた女性をハントしてモデルとしてランウェイを歩かせる初のゲリラストリートファッションショーを敢行。今作はその瞬間をIDEAの創設者であるAngela Hill(アンジェラ・ヒル)によって撮影された記録集。

当時ニューヨークにいた作者によって撮影されたネガは本人が所持しており、長い年月で忘れ去られていたかのように思われたが2024年にそれは発見された。本書はプロデューサーにSofia Coppola(ソフィア・コッポラ)、Spike Jones(スパイク・ジョーンズ)を迎え、当時X-girlの顧客でありこのショーにモデルとして参加した女優、ファッションデザイナー、モデルのChloe Sevigny(クロエ・セヴィニー)が序文を寄せている。

No.3
WILLY CHAVARRIA/ウィリー・チャバリア
A Magazine Curated By
¥7,700(税込)


カリフォルニア州フレズノで生まれ育ち、ニューヨークのファッションシーンで20年のキャリアを積み、2015年に自身の名を冠したブランドを立ち上げたデザイナー・Willy Chavarria(ウィリー・チャバリア)。クィア、チカーノ、パチューコ、ワーキングクラスという自身のルーツ、ストリートに根差しながらもクラシックでエレガント、人権や社会正義の問題に立ち向かう手段として服作りを続けている。

今作は毎号ファッションデザイナーをゲストキュレーターとして招き、その世界観を探求するユニークなコンセプトマガジンとして刊行される『A Magazine Curated By』の第28号、Willy Chavarriaをゲストキュレーターとして迎えている。

ファッションが黒人や褐色人種だけでなく、労働者階級、LGBTQ+の人々、そして偏見や憎悪に直面するその他の社会的弱者の平等な人権を求める闘いにおいて、社会変革を生み出す手段であると認識する彼による、挑発や恐怖に直面しながらも戦い続けること、そして人類の無限の可能性とより良い世界への希望を認めること、苦しみに目を向け、助けを必要とする人々を見つけ、共に闇を乗り越えられるよう光を灯すよう呼びかけ、美しさ、コミュニティ、人間の尊厳、そして時には小さな笑い、そして何よりも愛への祝福になるように、という願いが込められている。