新しいキレイと出合うために。

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スタッフ内のブーム

2021.01.12

最近スタッフ内でChurch'sが盛り上がっています。

服好きは靴好き。靴好きは蘊蓄も好きだったりするわけでして、チャーチは蘊蓄が盛りだくさんなわけです。
チャーチは数々の靴の歴史を作ったブランドとしてなぜか今、スタッフ内で謎のチャーチブームが巻き起こっています。

そんなチャーチは1830年代に創業します。1870年代になってチャーチはその後既成靴の歴史に名前を刻む革命を起こします。当時の既成靴は左右同じ形であったのですが、初めて右足用、左足用という左右別の形という概念を生み出しました。またよりフィット感を求める為にハーフサイズという概念も生み出しました。つまり現代のスタンダードはチャーチが作ったものだったのです。

さて今回紹介するのは外羽のプレーントゥ、所謂チャーチの看板モデルチのひとつ”シャノン”です。
チャーチが独自に開発したポリッシュドバインダーカーフを使用し美しい光沢と水や汚れに強いという特徴を持っています。そのポリッシュドバインダーカーフとは何ぞやといいますと、霧の町ロンドンと言うように、雨や湿気の多いイギリスにおいて「紳士たちが手間なく靴の輝きを保てるように」という楽してカッコよくありたいという下心がうっすら透けて見える目的で、上質でしなやかなカーフの上に特殊な樹脂を薄く塗膜し、ツヤと耐水性を持たせたチャーチ開発の素材です。またこのポリッシュドバインダーカーフはブックバインダーカーフというその前身があり、それは革をなめす職人に有毒有害であるという理由から改良したといいます。こんな左右別の祖、ハーフサイズの祖、有毒の逸話等酒の席で話したら靴好き以外はドン引く話題に事欠きません。

ディテールで特筆すべきはボリュームのある見た目を演出するスキンステッチとD環のハンドステッチ。機会に於ける均一な縫い目ではなく職人の癖や技術が感じられる意匠に胸にこみ上げるものを隠し切れません。
注)スキンステッチとは主に革の断面と断面をつなぐために使用されることが多く、革を表裏貫通させずに薄い革の間を縫う熟練の技術が必要です(自分でも試しに革を縫ってみましたが針孔を開ける段階で革を貫通してしまいなかなかに難しい!)。

そんなこんなありチャーチ盛り上がっています。
気になった方は是非。

Church's SHANNON
GKA5868 6 1/2~8 1/2
¥92,000+TAX

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