新しいキレイと出合うために。

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ATELIER SESSION -KIMMY-

2021.11.04

  • ATELIER SESSION
  • KIMMY
  • #PR
  • ADAM ET ROPÉ
  • HOMME

21AW HOMMEで取り扱う様々なブランド。
その中で、顧客に対し真摯に取り組み、
変化と進化を続ける
国内の気鋭達へ取材を行った。

新ブランドとファッションの未来、
そしてデザイナーKIMMY氏の「自然」の解釈とは?
(前編/後編二部構成)

手をつないだ先にあるもの 後編

-価値と信頼が作る未来-
前編で触れたKIMMY氏の人物像や
ブランドを形成するいくつかのキーワード。

中でも、コンセプトとして掲げている
「HUMAN CRAFT&FUNCTION」
という言葉には、モノづくりへの真摯な姿勢、
そして仲間へのリスペクトを忘れない
人となりが見て取れる。
トレンドが無くなり、着たいものを自由に着る
垣根のない時代に、あらためてKIMMY氏が感じる
ファッションの流れを尋ねてみた。
「風の時代、ですよね。
型にはまらない価値観や、自由でフレキシブルな考えの中で
"自分にとってはこういう理由で価値がある"と思えることが大切な気がします。
自分が着たいものを着て、それをそのままSNSを通じて発信して、
インフルエンスするという事が当たり前になってきている。
それって嘘が無い感じがして、心地良かったりする。
僕のブランドもこういった流れで、
自然と仲間が集まって始まりましたし、
信用と信頼の新しい形なのかなと思います。」
「自分の中でこれだと思えるオリジナリティが見つけられない時期もありました。
けれど、様々な経験をするうちに、いろいろなことが見え始め、
自然体の大切さをより強く感じるようになった。
僕も一人のカスタマーとして共存していきたいんです。」
KIMMY氏のアトリエ内に置かれたヴィンテージの洋服たち。
彼が足繁く通った古着屋で購入したお気に入りや、
自身でカスタムをしたさまざまな洋服たちのいくつかを
拝見しながら、あらためて洋服のルーツを伺った。
「高円寺は昔から好きですね。
それこそ世代でいうと今はなき
Boon(祥伝社から発行されていた月間のファッション誌)や、
スニーカーでいうとAIR MAX95とか。
当時から古着の雰囲気やデザインに惹かれることが多かったです。
そんな古着の持つクラフト感と、現代的な機能素材を足してみようと思ったのがブランドの始まりです。」

インタビュー中も同行したバイヤー溝渕と古着の話に花を咲かせ、
ファッションの持つ高揚感を共有していた。
今回のアダム エ ロぺの別注はインラインにはないドリズラージャケット。
そこにKIMMYのコレクションでもキーアイテムとなっている
セットアップの要素を加え、通常よりもさらに太い
セミバギーシルエットのパンツを制作した。

このドリズラーも、二人のなかで「古着」
というキーワードをベースに、
ブランド特有のこなしを反映させた逸品だ。
複数の素材を組み合わせることで、
一つの素材では表現できない質感、奥行、存在感など
今まで“ありそうでなかった感覚”を提案すること。

そして、自然体でぬくもりを感じるKIMMY氏のマインド。

単純な掛け合わせの新鮮さではなく、
彼の魅力に惹きつけられた
仲間の手が無数につながることでのケミストリーと、
嘘のないカスタマーへの価値提供こそ、
今、私たちが求めているファッションのあるべき姿なのかもしれない。


PHOTOGRAPHER:YOSUKE EJIMA