Brooks Brothers for ADAM ET ROPÉ 

2020.03.06

絶妙なシルエットの背景にある、歴史と敬意

アメリカンクラシックの雄「Brooks Brothers(ブルックス ブラザーズ)」に別注したスペシャルモデルとして展開している「Brooks Brothers for ADAM ET ROPÉ」。

そもそも、このスペシャルオーダーモデル【MADISON FIT】というシルエットの話の前に、ブルックス ブラザーズのボタンダウンカラーシャツの背景を語らねばなるまい。

ブルックス ブラザーズの代名詞であるポロボタンダウンカラーは、 英国のポロ競技の選手たちが、襟が風にあおられないよう襟先を身頃にボタンで留めつけていることにヒントを得て、1896年に開発されたことでも有名だ。
アメリカで育てられた超長綿(ちょうちょうめん)繊維の上質綿であるスーピマコットンを生地に使用しており、ひときわ優れた強さと柔らかさ、発色の良さや耐久性が特徴だが、この超長綿は、地球上の綿花のうちたった5%しか生産できない。

見た目のデザインや価格など、商品を選ぶ基準点は数あれど、この素材へのこだわりと約2世紀の歴史を誇るアメリカンクラシックの伝統、実際に着て、触れて感じることができる「洋服としての重み」こそブルックス ブラザーズが定番たる所以であると感じる。

ではシルエットの話。
「REGULAR IS MADISON」と表記されるマディソンフィットシャツ。
身頃、袖頃ともにゆったりとしたリラックスシルエットが特徴の今回のシャツは、爽やかなインディゴブルーのマドラスチェックとモダンなマイクロチェックの2柄展開。
どちらの柄もアメリカントラッドな要素を感じつつ、マディソンフィット特有のゆとりのある抜け感と掛け合わされたことで「余裕」を感じる一枚になっている。

タックインスタイルやタイドアップも良いが、Tシャツの上にさらりと羽織り、すっと袖を捲る。
ファッションも情報もやや過多に感じる今、気合を入れないスタンダードなスタイルにこそ宿る内面の美。
ブルックス ブラザーズの「男らしさ」と、アダム エ ロぺの「洗練された心地よさと新しさ」を体現したこの一枚で、春のワードローブに彩を添えてほしい。